皆さんは、グローブお手入れ、どうされていますか?
毎日している。
週に1回程度。
気が向いたら。頻度は違えど、お手入れをされている方が多いと思います。しかし、「グローブが重たくなるから、ドロースなんて塗らないよ!」「グローブ、柔らかいから、ドロースなんて塗らなくていいよね!」なんて言っている人、いませんか?
それ、間違いです!
グローブのお手入れを怠っていると、グローブの寿命は縮めてしまします。
また、状態の悪いグローブでは、パフォーマンスが発揮できません。
野球の技術向上のためにも、グローブのお手入れは、欠かせません。
それでは、グローブのお手入れとは、どのようにすれば良いのでしょうか?
誰でも簡単に出来るグローブのお手入れ方法をお伝えさせて頂きます。
もくじ
お手入れするメリット
「シットリ」しているグローブの方が回転を止められ、キャッチングしやすそうですよね。
では、傷みやすさはどうでしょうか?まずは、お手入れをするメリットについて、お話します。
メリット1パフォーマンスがUP
グローブ捕球面をシットリさせておくことで、ボールの回転が止まり、捕球エラーが減ります。
また、グローブの型が崩れると、当たり前ですが、ボールを捕球しにくくなります。
特に、座布団グローブ(「ぺったんこ」になっているグローブ)は、ポケットも無く捕球することすら困難です。
パフォーマンスを上げる為にも、お手入れを!
メリット2グローブの寿命をUP
グローブの捕球面の状態が「サラサラ」では、回転して飛んでくるボールの摩擦でグローブは傷んでしまいます。
また、手汗や雨で、グローブが濡れてしまうこともあります。水分に弱い革製品。濡れてたまま放置をしてしまうと、革は硬くなり、酷い場合はひび割れの原因となります。
メリット3グローブがカッコよく見える
ほとんどの革製品は、使い込むほどに光沢感が出て、味のある逸品と化していきます。
野球のグローブも例外ではなく、光沢のあるシブいグローブに変化していきます。
ただし、お手入れをしなければ、逆に乾燥したボロボロのみすぼらしいグローブになってしまいます。
せっかくの高価なグローブ。ビジュアル的にも、進化させたいものです。
用意するお手入れ用具は?
- ぼろ布もしくはスポンジ2枚
- ブラシ2種類
- ローション(クリーナー)
- オイル(ドロース)
その他、歯ブラシやムートンなどもあれば、便利です。
また、消臭剤や日焼け止めオイルなど、こだわりあるメンテナンス用品も発売されています。
ですが、最低でもこの4点は、随時準備をしておきましょう。
お手入れ方法
お待たせいたしました!それでは、基本的なお手入れの説明を致します。
初めて野球をされる方も、この4ステップを覚えれば、とりあえずOKです!
STEP1土・砂・ホコリを落とす
土や砂、ホコリなど、ブラシで(なければ乾いたぞうきんで)こすり落とします。
この時、指先へ向けて擦ると、汚れは落ちやすいです。グローブの革の繊維は、縦方向に入っている為、横に向けて擦っても、汚れは落ちにくいと言われています。
しわの隙間に入り込んだ土や砂、ホコリは取り除きにくい為、毛先が細く硬めのブラシを汚れ落としようのブラシとしてお使い頂くことをおススメします。
背面や捕球面はもとより、指先やレース回り、指股、ウェブなども念入りに磨くこと。
STEP2汚れを落とす
オイル(ドロース)を塗る前に、グローブを「すっぴん」にしてあげることで、新しいオイルの浸透が良くなり、革にオイルが綺麗に馴染んでくれます。
すっぴんにするには、グラブローション(クリーナー)を使用します。
クリーナーをスポンジに少量とり、薄く伸ばすようにグローブ全体に塗ります。浮き上がってた汚れをきれいな雑巾などで、拭き取ってください。
汚れがひどい場合は、クリーナーを塗った後、そのままこすり落とせば、綺麗になると思います。
STEP3保革
私たち人間も冬場に手が乾燥すると、ハンドクリームを塗ります。グローブも天然の革を使用している為、常に油分を補給してあげなければなりません。できるだけ薄く伸ばしながら塗りましょう。塗りすぎると、グローブが重くなったり、革が柔らかくなり過ぎたります。まんべんなく塗るのではなく、乾燥している部分(カサカサ、サラサラ感がある部分)は、丁寧に塗ってあげましょう。
また、捕球面はキャッチングに影響します。乾燥していないか、しっかりチェックをしましょう。
そして、見落としがちなのは、紐(グラブレース)!紐も天然の革です。乾燥する事で切れやすくなります。紐にもオイルを塗ることを心がけましょう。
オイルは、ぼろ布やスポンジで塗るのが一般的ですが、素手(指先)で塗ることで、より革にオイルが浸透しやすくなります。ネットウェブなど、細かなところには、歯ブラシが塗りやすいです。傷が付かない様、毛先の柔らかい歯ブラシを使用してください。
STEP4磨いて光沢を出す。
ブラッシングをするしないでは、仕上がりに差がでます。
ブラッシングをすることで、革の表面の凹凸が平らになり、ブラッシングの摩擦で革に含まれている油分が染み出してきて、革に美しい光沢(ツヤ)がでます。
この光沢は、美しさだけでなく革の表面の保護にもなります。
ブラッシングは、傷が付かない様に、柔らかい馬毛ブラシを使いましょう。
ローリグスの男前メンテナンスでは、3度のブラッシングを推奨しています。
最初に馬毛ブラシでブラッシング後、ムートン、テッカテカ(艶出しグラブ)の順で磨き上げることにより、最強の光沢感を演出します。
お手入れをする頻度は?
- 砂ぼこりは、油分を吸い上げるから、使用後は毎日お手入れをしている。
- オイルの塗り過ぎは、グローブが重くなるから週に1回程度。
- グローブが乾燥してきたらオイルを塗り、汚れが気になったら磨く。まぁ、気が向いたら?
皆さん、こんな感じではないでしょうか?私は、どれも間違いでは無いと思います。また、完璧な正解も無いと思います。
野球館のスタッフの中でも、上記の意見に分かれてしまっていますし…。
あくまで、自分の個人的な意見ですが、何かしら毎日グローブの状態を確認する為にも、お手入れは毎日する方が良いと思っています。
それは、先程紹介した「お手入れ方法」を全て毎日するのではなく、例えば革がしっかり保湿されているのであれば、汚れ落としとブラッシングだけは、毎日するのも1案です。
また、革を乾燥させないように、オイルを毎日塗るのではなく、水で濡らした雑巾を硬く絞り、磨く事で適度な保湿にもなります。この方法では、グローブも重たくならないし、汚れも一度に落とせるので、手軽に毎日お手入れしやすいですよね。まさに、気が向いた時だけ大掃除をしてあげたらと思います。
この方法は、ミズノの工場長も推奨しており、おすすめできます。
決まったお手入れ頻度より、臨機応変で良いので、使いやすさ美しさを保つためにも、お手入れはして下さいね。
雨に濡れときは?
まず、泥を落とします。水で濡らした雑巾を硬く絞り、泥を拭き取ってください。どんなに泥汚れがひどくても、水で丸洗いはNGです。(どうせ、雨で濡れてんだから一緒じゃん!なんて言わないで下さいね。)
指を入れる内袋の水分も取り除くことも必要です。新聞紙を丸めて詰め込みましょう。おすすめは、新聞紙の代わりに、軍手を詰め込みます。
泥をキレイに落とせたら、乾いたタオルなどで、水分を拭き取りましょう。その後、日が当たらない風通しの良いところで陰干しをします。直射日光での天日干しは避けて下さい。革が硬くなり、ひび割れる恐れがあります。必ず日陰干しでお願い致します。
乾燥後は、お手入れ方法のstep1~4の順番に、メンテナンスをしましょう。
グローブの保管方法
自宅での保管方法
皆さんは、どこにグローブを保管していますか?バッグや車のトランクの中なんて言わないで下さいね。
できれば、使用後はお手入れをして頂き、風通しの良いところで、保管して頂きたいです。特に湿気の多い梅雨時期は、臭いやカビを防ぐためにも、必ずバッグから出してください。
注意して頂くべきは、置き方。適当においていると、型が崩れてしまいます。
グローブは、立てておくように心がけて下さい。寝かせておいておくと親指の重さで、捕球するポケットが割れてしまいます。
移動時の保管方法
それ、座布団グラブになる原因のひとつです!
他の荷物に押しつぶされてポケットが割れてしまします。
型崩れ防止のために、ソフトボールのような大きめのボールまたは、野球ボールであれば、3球ほどグローブに挟み、紐で巻いて持ち運びましょう。各メーカーより市販されている「保型ベルト」「保型バンド」は、とても便利です。
ですがそこで、注意事項です!ボールを挟み、紐で巻く行為を多くの方は、グローブの型を付ける為と思っていませんか?型を付けるために、思いっきり強く紐を巻き付けていませんか?それ、間違いです!
あくまでも、「保型ベルト」「保型バンド」です。型崩れ防止のために、ポケット部にボールを入れることで、バッグ内でグローブが他の荷物に押し潰されずに、ポケットの形状を保型します。そして、紐でグローブを縛るのは、グローブに挟んだボールが抜け出ないように縛っているだけです。
思いっきり強く紐を巻き付けて、グローブの型を崩さないで下さいね。
えっ?こんなメンテナンス用品もあるの?
今まで、何でなっかたんだろう?ほんとに便利なアイディアメンテナンスグッズを紹介。
携帯に便利なシートタイプ
時間が無い時や練習の合間に、サッと一拭き。汚れ落としだけでなく、ミンクオイル配合で保革効果・ツヤ出しまでしてくれる便利なシートタイプ。
1パックは、バッグに忍ばせておくべし!
まるで化粧品のような高級オイル
油分だけでなく、ヒアルロン酸、コラーゲンを配合した、まるで化粧品のような高級オイル。
最高級のグローブには、最高級のオイルを!
明日に備える 汚ガード ミスト
お手入れの最後に、シュッと1吹き。フッ素樹脂がグローブの表面に乗ることで、雨や砂土汚れをガードしてくれます。
爽やかに香る、爽香守シリーズ
消臭スプレーを始め、石鹸のような香りがする、メンテナスシリーズ。汚れ落としと保革オイルがひとつになった、マルチクリーナーは大人気!
そして、スタッフ一押しの裏革専用オイルは、絶対に使うべし!
色落ちを防いでくれるスプレー
お手入れの最後に、シュッと1吹き。
ブルー・オレンジ・イエローなどのカラーグローブにおススメ!日焼けの色落ちを緩和してくれます。
まるで化粧品!UVパウダー
強い陽射しから大切なグラブを守る色落ち防止と保革を兼ね備えた万能UVパウダー
野球館おすすめメンテナンスグッズ
真っ新なグローブと、使い込んだグローブ。同じお手入れ方法で良いのでしょうか?
また、お手入れ用具のメーカー・種類、色々ありすぎて何を買えばいいのか困りませんか?
お薦めのできるお手入れ用具の組み合わせの提案です。
おススメNo.1基本セット
セット内容
- ハタケヤマ/保革オイル(WAX1)
- ハイゴールド/マルチクリーナー(OL60)
- 久保田スラッガー/豚毛汚れ落としブラシ(BL1)
- ミズノ/仕上げツヤ出しムートン(1GJYG12100)
ハイゴールドのクリーナーは、抜群の汚れ落とし!グローブだけでなく、スパイクやバッグなど様々な野球用具に使用できます。
定番の汚れ落とし用ブラシとツヤ出しムートンの4点セット。基本のお手入れができます。
新しいグローブには、このセット!
セット内容
- ミズノプロ/レザーケアクリーム(1GJYG50000)
- ハイゴールド/マルチクリーナー(OL60)
- 久保田スラッガー/豚毛汚れ落としブラシ(BL1)
- ミズノ/仕上げツヤ出しムートン(1GJYG12100)
ミズノプロ レザーケアクリームは、ジェル状のため浸透性がよく柔らかくなりやすいので、グローブを買ったらこのメンテナンスセットをおススメします。
初めてのお手入れに!
セット内容
- ストロングオイル
- 液体ローション
- 汚れ取りブラシ
- 汚れ取りブラシ
- オイル塗り用スポンジ
- 仕上げツヤ出しブラシ
小学生や、ビギナーにおススメのメンテナンスセットです。
毎日お手入れをする方に!ローリングス 男前フルセット
セット内容
- 硅砂 スーパーストロングクリーナー5(EAOL10S01)
- 素手塗り ベストコンディショニングオイル(EAOL10S05)
- (艶色)最後に更に艶出し(EAOL10S07)
- 強力クリーナースポンジ(EAOL5S05)
- 汚れを取れ 豚毛ブラシ(EAOL6S13)
- 磨け 馬毛ブラシ(EAOL6S14)
- メンテナンスミット(EAOL6S12)
- テッカテカ(EAOL10S14)
また、3度のブラッシングと艶出しクリームとで、最高のツヤも出る事でしょう!
まとめ
いかがでしたか?
革製品だけあって、グローブのお手入れは、奥が深いのではないでしょうか?
ましてや、グローブは、バッグや財布などの一般的な革製品とは違い、常に消耗をさせる革製品。そして、型が崩れると、プレーにも影響してきます。
一流の野球選手だって、欠かさずお手入れをされています。
みなさんも、最高のパフォーマンスが発揮できるよう、用具のお手入れも頑張りましょう!